第2回 ナンバーズの攻め方「不人気ナンバーを狙え!」

前回は4種類のギャンブルを比較し、特徴をみました。
ここではこれをもとに、ナンバーズの攻め方として不人気ナンバー狙いを挙げ、その有意性を統計学的に検証します。

1.ナンバーズの特徴

2.ナンバーズの必勝法

ない!

なぜなら、どの数字が出るかは常に一様(等確率)だからです。
よく見かける攻略本にある、数字のひきづりや繰り返しなどは、過去の偶然の重なりを後から局所的に見た感想であって、法則などないのです。

3.不人気ナンバーを狙え!

必勝法がないとなると、どう攻めるのがベターか?
先の特徴をみると、どの数字が出るかはいつも同じ確率で、結果の数字によって当選金額が異なり、しかもどの数字でも買える、とあります。

つまり、当選金額が高くなるような数字を選んで買えばよいのです。
ナンバーズは、当選した数字に投資されていた口数によって、当選金額が決まりますから、みんなが買わないような数字を買えばよいわけです。それはどんな数字でしょうか。

4.不人気ナンバーは?

では、不人気ナンバーとはどんな数字でしょう。
あなたは、ナンバーズを買うときに日付に基づいた数字を選ぶことがありませんか?
まずはそういう人が結構いるのではないか、と考えて000〜999までの数字のうち日付と読みとれるものを数えてみました。結果は日付可が373件、日付不可が627件(62.7%)でした。

日付可012, 217, 318,910など
日付不可005, 144, 476, 970など

表中の数字をクリックすると第1回から最新回までの当該数字の抽選結果が見られます。

この記事を最初に書いた時点では「平成年」を考慮していませんでした。
例えば「144」は平成元年4月4日と読めますし、「476」なども平成年を考慮すれば日付に読めます。
平成年を考慮した日付不可数字については
第11回 ナンバーズ3 300回のデータ分析 その2
第14回 ナンバーズ3 410回のデータ分析
第16回 ナンバーズ再検証「傾向は変化したか」
第24回 ナンバーズ3 抽選4,000回記念分析
特別編 ナンバーズ3データベース「高配当を探そう!」
日付分類表
などをご覧下さい。

一方、過去のデータではどうでしょう。
調べたデータは第41回から第140回までのナンバーズ3の出目とストレートの賞金です。第1回から第40回を省いたのは、買い方、売り上げ口数がある程度安定するのに、時間がかかると考えたからです。
この100回分のデータの平均賞金は¥104,459。
この平均を上回るグループが41件、下回るグループは59件でした。
問題の日付不可数字の出現回数は63回で、先の62.7%に非常に近いので、ここまでは出現頻度に偏りがないといえそうです。
さて、各グループ毎に日付不可数字が何件ずつ出現しているかをみてみると上回るグループが33件、下回るグループが30件でした。
以上をまとめると次の表のとおりとなります。

日付可日付不可日付不可率
平均賞金を上回るグループ334180.5%
平均賞金を下回るグループ29305950.8%
376310063.0%
平均賞金¥85,903¥115,357¥104,459

これだけでも、充分有意性はいえそうですが、カイ自乗検定で検証してみます。

5.不人気ナンバーの検証

仮説H:日付不可か日付可かは、賞金とは無関係である。
有意水準0.5%で検定してみます。

統計量Y=Σ(i=1,2)Σ(j=1,2)((Xij-1/100×Xi.×X.j)2/((1/100)×Xi.×X.j)
=(8-1/100×41×37)2/((1/100)×41×37)
+(33-1/100×41×63)2/((1/100)×41×63)
+(29-1/100×59×37)2/((1/100)×59×37)
+(30-1/100*×59×63)2/((1/100)×59×63)
=9.1172

よって Y=9.1172>カイ自乗(1;0.5%)=7.879
となり、仮説Hは棄却された。

要は、表に示したような傾向が偶然起きたとするならば、その確率は0.5%以下、つまり1000回に5回もないめずらしいことであるから、この傾向には統計学的に見て充分に有意性があるといえたわけです。

「日付に読めない数字を買え!」

です。

6.ミニの場合は?

2けた勝負のミニの場合はどうでしょう。
ミニの当選金は、ストレートの10分の1と決められていますので、全体の平均賞金、グループ分けは上と同様です。
問題は日付不可の数字ですが、結論から言うと以下の7点だけになります。

00 40 50 60 70 80 90

数字をクリックすると第1回から最新回までの当該数字の抽選結果が見られます。

ミニの場合、本来あるべき百の位を無視しているわけですが、ここに何が来ても日付不可となるのが上の7点だけなのです。(7%)
過去のデータを同様にしてみてみると下の表のとおりとなります。

日付可日付不可日付不可率
平均賞金を上回るグループ334119.5%
平均賞金を下回るグループ59590.0%
921008.0%
平均賞金¥10,016¥14,775¥10,397

検証してみましょう。
仮説H:日付不可か日付可かは、賞金とは無関係である。
有意水準0.5%。

統計量Y=Σ(i=1,2)Σ(j=1,2)((Xij-1/100×Xi.×X.j)2/((1/100)×Xi.×X.j)
=(33-1/100×41×92)2/((1/100)×41×92)
+(8-1/100×41×8)2/((1/100)×41×8)
+(59-1/100×59×92)2/((1/100)×59×92)
+(0-1/100×59×8)2/((1/100)×59×8)
=12.5132

よって
Y=12.5132>カイ自乗(1;0.5%)=7.879
となり、仮説Hは棄却された。

「ミニは7点に絞って買え!」

です。

さて、これで第2回の内容は終わりです。近い内にこの件についてはもう少し掘り下げてみたいと思っています。
なお、第3回はギャンブル一般の当選確率と試行回数の関係について書く予定です。

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